月:キカイジカケのトレード


(2005/10/03)

先週の続きです・・・

「何故、損切りが必要なのかということでしたね。以前、私が受けた質問の中にこういうものがありました。

『買値から何%下がったら損切りすればいいの?』」

「何%で損切りするのがベストなのー?」

「いえ、買値から何%の下落で損切りするというのはちょっと違います。買値というのは買った人からみた主観的なものでしかありませんよね?株価から見れば私がいくらで買ったかは関係ないわけですから。損切りしなくてはならない状況というのは、買ったときの理由が失われた場合です。」

「なんとなくわかる気はするけど、具体的な例がないといまいちピンとこないな…。」

「そうですねー。私自身はチャートを重視した比較的短期の売買が多いのですが、例えばファンダメンタルズを重視した中長期投資と、チャートを重視した短期投資とでは損切りの基準がまったく違ったものになってきます。」

「うーん?私は割安な銘柄に中長期で投資するファンダメンタルズ投資なんだけど、この場合はどういう状況になったら損切りすればいいのー?」

「その場合、買った理由は企業価値に対して割安なので、いつかは正当な価格まで見直されるだろうと考えて買ったわけですね。それならば、買値から○○%下がったからといって損切りするのは矛盾があると思います。」

「どーして?」

「だって、割安と判断したから買ったわけですよね?それなら、安いと思っている銘柄がもっと安くなったのに売る理由はないわけです。むしろ買い増しするべきかもしれません。もちろん、1銘柄に資金が集中するようなことになるのは賛成できませんが。」

「なるほどねー!もっと安く買えるようになったのに売ってしまうのはおかしいなーでは中長期投資の場合は損切りする必要はないというわけ?」

「いえ、必ずしもそうではありません。割安だから買ったわけですから、割安でなくなったら損切りする必要があります。例えば、最近こういう銘柄を買ったとしましょう。『業績は横這いだが過去数年間の利益が安定していてPER8倍、PBR1倍、有利子負債ゼロ』。この銘柄はおそらく割安と考えられますが、もしも買った後に業績の下方修正があったらどうでしょうか。例えば、今まで安定した利益を出していた会社が突如、利益が3分の1になったとすると、PER8倍→PER24倍になってしまいます。つまり、利益が減ったうえにPER24倍では割高になってしまったのですから、この場合は素直に損切りするべきです。」

「でも、一時的な利益減ならば数年後には回復する可能性もあるんじゃないの?それまで株価が回復するのを待つという方法もあると思うけど・・・」

「希望にすがるのは賛成できませんが、百歩譲って2年後に業績も元通り改善して見事株価が回復、それも10%の利益で決済できたとしましょう。この場合の1年間あたりの利回りは何%になりますか?」

「・・・。2年かかって10%だから1年あたりでは5%にも満たない。」

「そうです!この場合は業績が回復して利益も出たのでまだ救いです。もしもそのまま業績が改善せず、株価も元に戻らなかったら5%どころかマイナスですね。つまり損切りとは、期間あたりの利回りを最大化するための手段なんですね。」

「2年かかって10%ではリスクの割りには魅力がないな・・・。年間利回り380%は期間利回りを最大化することで成し遂げているんですねー?」

「昨年の成績は出来すぎかもしれませんが、私が最も意識しているのが期間利回りであるというのは事実ですね。たしかに株式投資の王道は長期投資かもしれませんが、私なら極端な話、3年で平均5倍になる銘柄に投資するよりも、1日で平均1%上昇する銘柄を回転売買するほうを選びますし、その方法も持っています。もっとも私は会社員なので、残念ながらその手法を毎日使うということはできないのですが・・・。」

「なるほどねー。1日平均1%も取れれば、1年間で軽く7倍以上にはなる計算ですねー。常に期間利回りを意識していれば損切りに躊躇して塩漬けにするようなこともなくなるかもしれないですねー。」

「さすがですね!さらにもっと言えば、個々の銘柄の損益にこだわるのではなく、運用資金全体の評価額を意識していると損切りを躊躇しなくなると思いますよ。運用資金全体を増やすために最適な行動をすればいいのだと。イートレード証券でいうと口座情報画面の左下にある『保有資産評価』の部分の金額のことです。」

「よーし!ようやくこれですっきりしたかなー。期間利回りを考えて少しはチャートも勉強してみよう。ところで、短期売買の場合の損切りはどうすればいいのー?」

「今日はそれも説明するつもりだったのですが、申し訳ありませんが、また後日ということで・・・。」

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