華僑・中国人の投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第2章】:第5回

第2章:世界に飛び出すチャイナマネー

第5回

■チャイナマネーの性質

中国人は、過去の歴史的経緯から、支配者に対する懐疑心を常に持っています。中国は、しばしば支配者が変わる国です。現在、中国を支配している中国共産党に関しても、今この瞬間中国を支配しているにすぎず、次に何が中国を支配するのかわからないと考える中国人は数多くいます。

数々の混乱の中をくぐり抜けてきた中国人のDNAには、混乱期のつらさとその中を生き抜く知恵が蓄積されています。つまり、そのような混乱がいつ起きても、自分と家族、子孫たちが生き残るための準備をしなければならないと常に考えています。

そのため、中国人は、自国の政府とはあくまで面従腹背で付き合いつつ、海外に分散投資しようとします。資産をそのまま人民元で国内へ置いておく危険を冒すことはしません。

もっとも、現在の中国では、日本のように資産を自由に海外に持ち出すことは法律上できないので、家族の誰かの国籍を変えるという手段を用います。中国では、外国籍を取得すると外国人として扱われるので、家族や親戚の中に外国籍の人間が1人でもいれば、その人を通じて海外投資が可能になります。中国人が子女を海外に留学させることに熱心なのは、留学先の国々で子女が国籍を取得することが容易になるというのも理由の1つです。

海外に資産を移すこと、そして頼りになる家族・親戚が海外にいることが、自分が居住する国での有事の際には、生き残るための道筋、言わばリスクヘッジとなります。

残念ながら、多くの日本人は、中国人が持つような危機感は持ちあわせていないようです。今、世界に向かおうとしている中国人の「生き残りに賭けた必死さ」を理解している日本人はどれほどいるのでしょうか? つい最近まで混乱が続き、将来も混乱が起こる可能性があると肝に命じている中国人と、豊かになる過程で自分の身は自分で守ることを忘れてしまった日本人、非常に好対照をなしているように思えます。

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