華僑・中国人の投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第2章】:第8回

第2章:世界に飛び出すチャイナマネー

第8回

■高い経済成長率を誇る中国経済

改革開放以降、中国は、対外的には「世界の工場」として再出発をはかる一方、その国内経済も徐々に活性化されていきました。社会主義時代の悪平等が薄れ、「がんばれば豊かな生活ができる」という考えが支配的になっていきました。

文化大革命で抑制されてきた経済活動は、ケ小平の政策により、一気に活発化していきます。市場指向型の経済に向けて大きく舵をとり、人民公社の解体、生産責任制の採用に加え、非効率を極めた国有企業の合理化と自発的な経営の推奨、外国資本の積極導入などを行ったことは前述した通りです。

ケ小平が掲げた先富論(可能な者から先に裕福になれ、そして落伍した者を助けよ)という号令のもと、中国では、富を求める膨大な数の人々が一気に経済活動にのめりこんでいきました。

ここで、中国の経済成長率を確認しましょう。

1989年の天安門事件前後や、1997年のアジア通貨危機、2008年の世界的な金融危機などの局面では、経済成長率は減速したものの、基本的には長期間にわたり、高い経済成長率を維持してきたことがわかると思います。

急速に力をつけてきた中国経済は、いよいよ日本を凌駕するレベルにまで到達しました。

2010年8月、内閣府は、2010年第2四半期の日本の実質GDPが1兆2,800億米ドルとなり、中国の1兆3,300億米ドルを下回ったと発表しました。2010年通年の中国のGDPが日本のそれを上回るのは確実と言われ、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ともてはやされた1980年代の栄光は過ぎ去り、「ジャパン・アズ・ナンバースリー」に転落することになります。

中国は「経済成長率8%の維持」(中国語で「保八」)という数字にこだわります。経済成長率が8%を割ると、雇用が確保できず、社会的な不安が出てくると中国政府は考えているからです。世界金融危機の影響も受けて、経済成長の減速が避けられなくなった2008年、中国政府が4兆元の公共投資を打ち出したことは記憶に新しいと思います。中国は高い経済成長率を維持しなければならないという意気込みが感じられる政策でした。

なお、IMF(国際通貨基金)によると、中国の2010年の実質経済成長率は10.0%、2011年は9.9%、2012年は9.8%、2013年は9.7%、2014年は9.6%、2015年は9.5%という予測が出ています。今後しばらくは、中国の高い経済成長率に注目が集まるでしょう。

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