華僑・中国人の投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」:第12回

第1章:今、円は高リスク。資産運用を「開国」せよ

第12回

■今が海外投資には最高、最後のチャンス

ところで、円資産を外貨建て資産にシフトすることを考えたとき、現在は「奇跡的」と言えるほど絶好のタイミングにあります。それは、史上最高水準となっている円高です。この原稿を書いている最中にも、対米ドルレートで82円をはさむ攻防となっています。

1995年に記録した史上最高値79円台にせまる高値圏で円高が進んでいるのです。もし、このままのレートで推移すれば、今年の円ドルの平均為替レートは80円台となります。戦後最も円高が進んだ1995年の年間平均円ドルレート93円を上回るのは確実です。

円が高くなれば、相対的に海外の資産は割安になります。強い円で海外投資をして、円安になった段階で投資回収をするのです。大きな為替メリットも期待できます。海外分散投資をするタイミングとしては、今の円高は、間違いなく絶好のタイミングであり、しかも、このようなチャンスは、当面来ることはないでしょう。ラストチャンスと言ってもいいほどです。

なぜ、ラストチャンスなのでしょうか?

アメリカはサブプライムローン問題で史上最大の財政出動をしたうえ、失業率も相変わらずの高さが続き、消費も落ちています。一方、ヨーロッパは、ギリシャの財政破綻などから金融機関が弱っています。そんな当面のリスクから見れば、円はまだ比較的リスクが少ないのです。このような消極法的な理由で、円が一時的に買われているにすぎないのです。

しかし、この20年間、回復できずに失われたときを過ごしている日本に比べ、欧米諸国は、リーマンショック後のオバマ政権の金融安定化法案成立や、ギリシャ危機に対応したユーロ中銀の対応など、矢継ぎ早に対応しています。決して楽観視することはできないまでも、早晩、回復してくるであろうという読みはできます。

欧米の財政危機が過ぎ去り、経済に回復傾向が見られるようになると、米ドルやユーロは、今度は必ず利上げの局面に入っていきます。たとえば、オーストラリアやカナダでは、景気拡大による利上げが、このところ立て続けに行われています。

しかし、そのような局面になった場合、今の日本の状況では、欧米に追随して利上げができるかというと、それはできないでしょう。

金利上昇局面は、すでにゼロ金利状態が常態化している日本にそう簡単には訪れません。来年の予算案一つ見ても、日本はこれからさらなる赤字国債の発行を余儀なくされ、その債務額と利子分の増大を考えると、利上げなど当分できるような状況にはないのです。

現在、欧米は、史上最低金利となっていますが、これから景気に光が差してきて、金利の上昇局面に入ると、今度は、日本の財政の悪さが目立った悪材料となり、為替相場では必ず大きな揺り戻しが起こります。

一時的に買われていた円が急速に売られ、米ドルやユーロが買われるタイミングが遠からず必ずやってくるのです。もちろん、そのときまでに日本経済が回復していればいいのですが、現状では、ほとんど期待できません。

加えて、日本国内には、根強い「円安待望論」があります。やはり、日本は輸出産業を中心に財政を立て直すべきで、それには円安が欠かせないという考えです。こう考えると、今の円高の状況というのは、ある意味では円安へのカウントダウンになっているともとれるのです。

それでは、この円高(言いかえれば、「他通貨安」)がいつまで続くのでしょうか。私は、多少の前後はあるにしても、2011年の半ばには潮目が来るのではないかと考えています。しかも、いったん円を売る方向で揺り戻しが市場に起きると、そのスピードは速いものになるでしょう。

我々の資産海外移転計画は、のんびりとは構えていられません。当コンテンツが発売される2010年の年末から遅くても2011年の上半期くらいまでには、円高のアドバンテージを活用し、円建て資産を外貨建て資産にシフトさせましょう。

何度も言いますが、リスク分散のための海外投資には、今が絶好のタイミングです。そして、最後のチャンスかもしれません。このチャンスを逃さず、行動してください。

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