華僑・中国人の投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第2章】:第15回

第2章:世界に飛び出すチャイナマネー

第15回

■人民元の海外送金を事実上認める「香港オフショア市場」

2009年末、中国政府が発表した不動産市場の過熱抑制政策を機に、チャイナマネーは外の世界に一斉に飛び立つ状況となりました。

そして、その動きにさらに拍車をかけるように、政府はチャイナマネーの海外投資に関して規制を緩める政策をとってきました。ホットマネーの抑制策に加え、人民元を外に出すことで、人民元高圧力を抑制するためです。

マネーサプライが増加すると、資産バブルやインフレを招きやすくなるので、中国政府は、人民元の為替レートを維持し、通貨量をコントロールするために、人民元が海外に出て行くことを奨励し始めたのです。

具体的には、諸外国・地域が中国人へのビザ発給条件を緩和するタイミングに合わせて、中国人が海外に行く際の通貨の持ち出し限度額を引き上げました。そのお金を持って、中国人が外国で買い物をし、投資をすれば、結果的に国内のマネーサプライを抑制することができるというわけです。

さらに、中国の温家宝首相と香港特別行政区のドナルド・ツァン(曹蔭権)行政長官との間で、近い将来、香港で人民元のオフショア市場を開設するという合意がなされたというニュースが流れました(2009年12月29日『サウスチャイナ・モーニングポスト』)。

これは2008年から始まっていた人民元による貿易決済をさらに進め、人民元による資本取引決済を香港で認めることを想定しています。言葉を換えれば、香港への投資目的で、人民元の送金を認めることを意味しており、香港さえ経由すれば、人民元を海外に自由に送金できるようになるというわけです。

具体的なタイムスケジュールは示されていませんが、このような流れも含め、これからチャイナマネーが海外に出て行く動きが加速することは自明の理です。

そして、こうした動きは、人民元の兌換化を前提とする上海金融センターを2020年までに設立するための布石でもあるわけです。

これまでの投資ノウハウ【第2章】

第15回
第14回
第13回
第12回
第11回
第10回
第9回
第8回
第7回
第6回
第5回
第4回
第3回
第2回
第1回

華僑・中国人の投資ノウハウTOPへ


金融株式投資情報TOP