華僑・中国人の投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第2章】:第18回

第2章:世界に飛び出すチャイナマネー

第18回

■アジアの基軸通貨は円から人民元へ

現在、中国は、東南アジア諸国との自由貿易協定(FTA)の構想を進めています。

そうすることで、貿易において中国との関係性が強くなる結果、中国との安定的な貿易を推進するためにも、各国が人民元により注目するようになることを狙っているのです。

事実、人民元の通貨のプレゼンスは間違いなく高まっており、各国がドルペッグをやめて、人民元の相場を見ながら自国通貨をコントロールするようになってきています。

かつては、円がアジアの基軸通貨と言われた時期もあったほか、人民元と円をアジアの基軸通貨とする広域経済圏構想などもありましたが、円の相対的な地位が低下してしまいました。今となっては、アジアの基軸通貨は明らかに人民元へとシフトしてきています。

人民元の動向や中国経済が、アジア全体の経済に大きく影響するようになってきているのです。たとえば、最近、オーストラリアの通貨の動きは、中国不動産市場と関連性が高いと話す機関投資家がいました。

なぜかというと、オーストラリアは鉄鉱石の輸出国ですから、最大取引先である中国の建設需要がよくなれば輸出がふくらむ一方、中国の建設需要が下降すると、鉄鉱石の輸出が少なくなるわけです。その動きにオーストラリアの為替が連動するため、中国の住宅需要が、オーストラリアの為替に大きな影響を与えるのです。

この話でわかるとおり、中国の経済動向や不動産市場の状況が、世界中に影響を与える時代が、確実に来ているわけです。

これまで、世界の消費の中心は欧米諸国で、中国は「世界の工場」として製品を供給する立場でした。

しかし、これからは中国の巨大市場を消費の中心として、欧米が商品を供給するような状況に変わってきます。

そして、中国の消費が、国内にとどまらず、世界にどんどん出ていくようになると、これからの時代、アジアと欧米の関係性は大きく変化していくでしょう。

そうなったときに、基軸通貨とは言わないまでも、少なくとも、人民元がアジアにおける決済通貨の役割を果たすようになるのは、確実でしょう。

もちろん、これまでの長いつきあいで、円での決済がなくなるというわけではありませんが、円がアジアの決済通貨になるということは、もはや考えにくい状況です。

世界第2位の経済大国となった中国は、その経済力をもって、さらに世界との交渉力を高めていくことでしょう。

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