華僑・中国人投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第4章】:第5回

第4章:チャイナマネーが次に狙う先はここだ!

第5回

■今、チャイナマネーが向かうのはどこか?

それでは、チャイナマネーが狙うターゲットとなる主要な国や地域について見ていきましょう。

まず、リーマンショック後となる2009年第1四半期から2010年第1四半期まで(1年間)の住宅価格上昇率の国別ランキングを確認してみましょう。

中国の中央銀行である中国人民銀行は、リーマン・ブラザーズが破綻した2008年9月15日の翌日から同年末までに合計5回、貸出基準金利の引き下げをおこない、それまでの引き締め政策から一転、金融緩和を進めました。このほか、4兆元(約52兆円)のインフラ整備のための財政出動をおこない、景気刺激対策を打ち出しました。

これを受けて、2009年、中国国内の主要都市の住宅価格は、前年比68%増という驚異的な上昇率を記録しました。この中国不動産で得た莫大な含み益が、今後、チャイナマネーが海外投資を行う際のベースになることは明白です。

住宅価格上昇率の国別ランキング(Knight Frank)

順位国・地域価格上昇率

1 中国 (主要都市) 68.0%

2 香港30.6%

3 シンガポール24.3%

4 オーストラリア20.0%

5 イスラエル15.9%

6 南アフリカ11.8%

7 カナダ11.6%

8 フィンランド11.3%

9 ノルウェー10.8%

10 スウェーデン10.7%

11 イギリス8.8%

12 オーストリア8.7%

13 インド8.4%

14 コロンビア8.2%

15 ニュージーランド6.8%

16 スイス6.2%

17 オランダ6.1%

18 ルクセンブルグ5.6%

19 ポルトガル3.8%

20 マレーシア3.3%

前項で述べたチャイナマネーが向かう国や地域の条件に照らしあわせると、香港、シンガポール、オーストラリア、カナダ、イギリス、ニュージーランド、マレーシアがその条件に当てはまります。上位20カ国・地域のうち、中国をのぞいて7カ国・地域がチャイナマネーの影響を受けています。特に、上位2位から4位はすべてチャイナマネーの影響を受けています。上昇率が20%以上になった点は、チャイナマネーのインパクトの大きさを示していると言えるでしょう。

まず、チャイナマネーが向かう先のうち、アジアの新興国・地域としては、香港とシンガポールが筆頭に挙げられます。香港とシンガポールについては、チャイナマネーが殺到したため、不動産価格が高騰しました。現在、割高感のある水準まで来ているようです。

カナダとオーストラリアは、2009年ごろからチャイナマネーが入ったことが一助となり、比較的早く経済が回復しました。住宅価格も上昇しています。ただ、まだピークの水準までには戻っていません。この2カ国は、この先もチャイナマネーのメジャーな投資先となるでしょう。前述のすべての条件も満たしているので、買い安心感も強く、中長期でじっくりと不動産を保有する投資ができる、王道的な投資先だと考えてもいいでしょう。

もっとも、アジア諸国から比べると、日本から距離的に遠いだけでなく、投資金額もアジアの物件と比べて多少高めになる覚悟が必要です。

サブプライムローン問題や金融危機などで、最悪の経済状況で低迷しているアメリカやヨーロッパ諸国では、まだ投資の動きは活発になったとは言えませんが、経済が回復し、チャイナマネーが流れ込むタイミングが近々来ることは確実です。

現在のところ、まだボトムを確認していないので、投資するには勇気が必要ですが、2010年末から2011年中に、チャイナマネーが向かうことで、市場が動き出す可能性は十分にあると思います。ただ、そのタイミングで、円相場(ドルおよびユーロ相場)がどうなっているか、そこにも注意が必要です。

今のタイミングで、最も注目し、おすすめするのはマレーシアです。もちろん、前述の条件をすべて満たしているだけでなく、日本からも近く、時差は1時間です。日本のリタイア族の移住先としても知られていて、親近感のある投資先です。マレーシアは、香港やシンガポールなどと比べ、条件のよさの割には、価格の動きには出遅れ感があり、まさに今のタイミングで「待ったなし」の状況だと言えるでしょう。

次回から、今が旬のマレーシア不動産投資について、ご説明したいと思います。

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