華僑・中国人投資ノウハウ「チャイナマネーを追え!」【第4章】:第7回

第4章:チャイナマネーが次に狙う先はここだ!

第7回

■なぜマレーシア不動産が「待ったなし」なのか(1)

現在、日本人におすすめのマレーシアが、投資のタイミングとして旬を迎えています。

なぜ、今が投資のタイミングとしてよいのか、そして、マレーシアという国の魅力とマレーシア不動産の特長について、具体的に説明していきましょう。

第一に「常にビジョンのある国」であるという点です。

マレーシアを長期政権で発展させたマハティール首相(当時)は、ブミプトラ政策(マレー人優遇政策)を引き継ぎつつも、日本や韓国に見習うという「ルック・イースト政策」(1981年)や「マレーシア株式会社構想」(1982年)、「国産車プロジェクト」(1985年生産開始)など、国の基幹を造る目標を掲げました。

マハティール政権後半の10年間(1990年代)では、30年後の2020年までに経済のみならず、あらゆる点でマレーシアを先進国の仲間入りをさせるという大胆な構想「2020年ビジョン」を打ち出して、その後の開発政策を牽引しています。マレー人優遇政策を変更し、マレー人や華人といった民族的な発想から脱却する「バンサ・マレーシア」(Bangsa Malaysia、マレーシア国民)という国民意識の概念を初めて導入しました。

30年後に先進社会になるというビジョンに国民の関心を引き付けるのがマハティール首相の狙いであり、豊かな先進国社会に向けて「バンサ・マレーシア」を動員し、駆り立てることによって、多民族社会を一つにまとめあげようとしました。これには、民族間で一体感を醸成することが経済発展にも結び付くとの思惑以外にも、輸出主導型経済国としてはライバル関係にある中国との経済的な共存共栄を図る意味で、マレーシアの人口の25%を占める華人のマネーやネットワークを十分活かそうという狙いもあります。まさに、チャイナマネーをどのように活かすか、国家レベルで取り組んでいる事例とも言えます。

そして、この2020年ビジョンは、ポストマハティールでも継承されています。2010年10月、マレーシア政府の新しい経済構想、ETP(Economic TransformationProgram、経済改革計画) が発表されました。これは、10年後に迫った2020年までに先進国に仲間入りするための具体的な青写真として位置づけられており、主な項目として2010年からの10年間で年平均7%の経済成長を実現して、一人あたりGDPを1万5000米ドルにすることや、具体的な9つの投資計画が発表されています。

多民族国家ゆえに、常に国が向かっている方向を示すことが必要であり、国家の指導者が将来へのビジョンを示すことが大変重要なのです。

一方、日本はと言うと、10年後にいったいどんな国を目指しているのか、不明です。将来に対するビジョンが描けているとも言えません。政府と国民の間でコンセンサスがまったくとれておらず、経済の低迷から国民が将来に向かって一つになれるような将来に対するビジョンが今求められています。

かつて、マレーシアはルック・イースト政策を掲げ、日本や韓国を見習ったと言われています。今こそ、日本はルック・アジア、ルック・グローバルで、世界の国々のビジョンや構想力を学ぶべきだと思います。

個人の投資家は、これから将来にビジョンを持っている国に大事な資産を分散していくことが重要であることは言うまでもありません。

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