おカネのIQ(第2限)

講座A:信用リスク


(2008/03/07)

さて、第2限を始める前に、講座の全体像についてお話しましょう。

資産運用スクールの全講座を受講すると、体系的に資産運用について学べる構成にしたいと思っています。

講座A:
おカネのIQ〜この内容については、前回、お話しましたね。

講座B:
投資の心理学〜投資理論、知識を得ても、実行できなければ何にもなりません。実行できない理由は、あなたのこころにあるのです。

講座C:
資産運用のテクニック

講座X:
資産運用、投資をする前の準備〜投資をする前にこれだけは知っておかなければならないこと。

講座Y:
特別講義〜時事問題や歴史などのトピックや、書籍などで言っていることの評価など

現段階では、このような構成で考えています。随時、講座が追加されることもあります。


では、授業に入りましょう。

今日は、「信用リスク」についてです。

信用リスクというと何やら難しい概念のような感じがするかも知れませんが、日常の中で皆さんは無意識にではありますが、取引していることなのです。

例えば、「どこそこの銀行は危ないから、安全そうなどこそこの銀行に預け替えよう」とか、「どこそこ生命保険は危なそうだから、そこの保険には入るのはよそう」というように自然と意識しているものです。

これは、預けたお金が返ってこないことを心配しているのですね。

このように、信用リスクとは、「債務者が元本及びその利息支払を履行しないリスク」のことなのです。

人が完全な自給自足の生活から、他人との共同を始めたときから、こうした信用という概念が生まれたのです。例えば、漁師が釣ってきた魚を手ぶらの農民が自分の家に蓄えてある米と交換する約束をし、漁師が魚を農民に渡した瞬間から、漁師は農民に対して「信用リスク」を取ったことになるのです。つまり、農民が魚を持っていって、米を届けないというリスクを背負ってしまったのです。

ところで、なぜ信用リスクを取るのでしょうか?先の例では、漁師は米を得るという利益を獲得するために、このリスクを引き受けたのです。

「リスクはリターンの源泉」ということを意識されていますか?

リスクを取らなければ、リターンを得られない、逆の言い方をすると、リターンが欲しければリスクを取る必要があるということです。ですから、この場合に当てはめると、この信用リスクを取ることで、リターンを得るというポジティブに考えて行動することも大事です。

株式に当てはめて考えてみます。

通常株式を取引する場合は、買いから入るならば価格が上昇することを期待し、売りから入るならその逆を期待して取引をします。この場合は、株価が上昇又は下降するという価格リスクを取っていることになります。この場合取っている主なリスクは、マーケットリスクの中の価格変動リスクですが、実は、その価格変動リスクの中に、信用リスクも内含されていると考えることができます。

企業が倒産するリスク、つまり、株価がゼロになるリスクを負っているのです。例えゼロにならなくても、当該企業が倒産しそうだという予想がされれば、株価の急落という形で、信用リスクの洗礼を受けたりします。

逆に、倒産の可能性が高いと思われていた企業が立ち直る可能性を予想して、額面割れ企業の株式を買い、思惑(おもわく)通り当該企業が累積債務を解消するなどして、株価急騰を享受することを期待するような取引も信用リスクを取引すると言えましょう。こうした取引をイベント・ドリブンといいます。

もっと代表的な例では、この低金利下では国債の利回りが著しく低いため、少しでも利回りの高い社債に投資するということも、国の信用に劣る企業の信用リスクを取っていると言えます。

このように、信用リスクはリターンを高める手段となるのです。

本日のまとめ

・信用リスクとは、「債務者が元本及びその利息支払を履行しないリスク」のことである

・「リスクはリターンの源泉」であり、これをコントロールすることでリターンを調節できる

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