おカネのIQ(第8限)

講座A:72の法則


(2008/04/18)

守る、守るばかりでは楽しくないので、本日は「増やす」お話をしましょう。

あなたは数学が得意ですか?

「はい、得意です」と自信を持って答えられる方は少数だと思います。

でも、算数程度の「数字」には強くならないと、「増やす」ことを考えることは難しいですよ。

では、どんな程度のことがわかればいいかを、今日はお話します。

「複利計算」をご存知ですか?福利厚生の金額の計算じゃありませんよ(笑)。でも、そんなに難しいものではありません。

まずは、有名な「72の法則」から。

これは、運用資産を倍にするのに、何年かかるか、や、何パーセントで運用したらよいかを計算するのに便利な方法です。やたら数字の並んでいる複利計算表などを眺めなくても、大体がわかれば、資産運用には十分なのです。なぜなら、運用成績自体、杓子定規のように思ったようにできるわけがないからです。

この法則の使い方ですが、例えば、10年で今もっている資産を倍にするには、何パーセントで運用したらよいかということを計算する時は、

72÷10(年)=7.2(%)

という具合に計算できます。つまり、答えは、約7.2%ということになります。

今度は、8%で運用したら、何年後に資産が倍になるかを計算したらよいかを計算すると、

72÷8(%)=9(年)という具合に、答えが出ます。

8%で運用できる金融商品(以降A商品とする)と5.5%で運用できる銀行預金(以降、B預金とする)があるとします。単純に2.5%の金利差ということはわかりますが、どれだけの差ということが実感しにくいですね。

そこで、さっきの「72の法則」を使います。

一つ説明を忘れていました!

それは、複利についてです。「72の法則」でいっていた、何パーセントというのは年率です。つまり、一年間運用した場合の利率ですが、この利率で一年ごとに元金と利息が還ってきますが、それを元利ともに再運用していくことを、複利で運用するといい、「72の法則」では、この複利運用が前提になっています。

話を戻しますが、例えば、50歳のあなたが1,000万円持っているとします。このお金はリタイアメント資金として有効に運用・活用する資金とします。

この1,000万円でA商品を購入し、元利ともに継続したとすると、

72÷8=(約)9

9年後の59歳の時に2,000万円を手にすることができるのです。

これに対して、B預金で運用した場合は、

72÷5.5=(約)13

13年後の63歳になってはじめて2,000万円になります。

最近、配当受け取り型の商品が流行っているようです。もうリタイアしてお金を使う段階に入っている方は年金のようでいいですが、これから資産を増やそうという方には、適した商品ではないですね。

先程の例で計算してみましょう。A商品を購入して毎年利息を受け取ったとしましょう。先程の例だと、9年後に2,000万円になりましたが、この例だと、

1,000万円+1,000万円×8%×9年=1,720万円

にしかなりません。

しかも、日本の居住者だとして、税金を考える(20%としてます)と、

1,000万円+1,000万円×8%×0.8×9年=1,576万円

になってしまうのです。

え、複利で運用したって税金がかかる?

もちろんですが、9年後に解約したとすると、9年後には、

1,000万円+1,000万円×0.8=1,800万円

と、上の単利で運用したよりも大きいですし、全額使う予定がないなら、年金としてその後運用することとして、

1,800万円×8%×0.8=115.2万円

を年金のように受け取れるのです。

どうでしょう。「72の法則」を使うと、計算も簡単だし、イメージも湧きませんか?自分の欲しい金額にいつ達するのかが簡単に計算できますし、逆に、目標金額に達するのに、どのくらいで運用しなければならないかも簡単に計算できます。

目先の運用益にばかり目を奪われないで、長期的プランを立てることが幸せの道だということがわかりますね。将来、どのように使うかをイメージして、そのイメージで今を楽しんでいくことこそが、賢者の運用なのです。

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