21世紀経済のフレームワーク?


(2008/05/30)

今回は、21世紀経済のフレームワークの続きです。

前回は、国力が低下している時代に、BIS規制と時価会計という両輪で、日本というバブルに踊り突出した国を押さえ込み、米国が次の繁栄を築く土台を作っていったことを説明しました。

今回は、その後どのように米国が世界の中心になっていったかを説明します。

90年代中盤からは、米国のマネー戦略が功を奏し、米国がかつてない(かつてないというのは、景気循環をも無くしてしまうようなという意味)繁栄を享受した時代でもありました。

経常赤字国である米国は、常に海外からファイナンス(資金調達)しなければ、資金ショート(資金不足)してしまう状態にあるのですが、世界中(特に、日本と欧州)から資金をかき集め、さらに経常赤字額以上の資金まで取り込むことに成功し、その余剰資金を世界中に輸出するという循環を作り出したのです。

つまり、米国を、グローバルマネーのハブとすることに成功したのでした。

ディスクロージャーの徹底、格付や時価会計などは、米国投資家が投資するための判断材料・基準であり、その要求を満たすことを投資の要件とすることでアメリカン・スタンダードを浸透させていったのです。

実物経済フローを超えたキャピタル・フロー

こうして米国資本が世界を駆け巡るようになると、従来の実物経済の動き、すなわち貿易収支の動きよりも資本の動きが巨大になっていったのです。

このことの重要性は、米国が成熟国を通り越していき、債務国に転落しながらも覇権を掌握し続ける素地をもたらしたことです。

通常、成熟国は経常赤字を上回る投資収益で収支をまかなっていくのですが、米国の場合、資本輸出の期間が短く、海外での資本の蓄積が十分でなかったため、債務国へ一気に滑り落ちてしまったのです。(日本もこうならないように、せっせと、しかも賢く海外投資をしていきたいものですね)

にも拘わらず、米国は世界中から資金を取り込み投資・資本を獲得することに成功したのです。

それは、ドルという通貨の、世界の基軸通貨としての地位を確保することに成功したことが大きな要因でもありました。

つまり、ドルというプラットフォームを普遍化することに今のところ成功したということなのです。属国である日本を牛耳ることによって...。


こうして、94年後半からITバブルの崩壊まで、米国株式は一本調子で上げ続け、米ドルも、円ドル相場で見ると見誤りますが、実効相場でみると、やはり一本調子で上げ続けました。

90年代後半には、ニュー・エコノミー論まで飛び出して、インフレなき経済成長を謳歌したのですが、その原因については、後ほど説明します。

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第17回:21世紀経済のフレームワーク?
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