21世紀経済のフレームワーク?

(2008/06/06)

前回、米国はマネー戦略、つまりグローバルマネーのハブとなり、マネーの集中と分散の中心となることによって、累積赤字国であるにも拘らず、世界の中心たることができたということを説明しました。

実は、90年代の特徴として、もう一つの分散と集中があるのです。

それは、マネーが個人から機関投資家へと集中し、そこから拡散していくという過程がマネーフローの中心となってきたということです。

年金、生命保険といった資本が巨大資本化していくと、その運用を、高収益を求めつつ安全に行う必要が出てきました。その理論武装としての「モダン・ポートフォリオ理論」が一世を風靡すると、分散投資、それも国際分散投資が機関投資家の運用の主流となりました。

機関投資家の運用は、最初は国内株式と国内債券運用が主流であったのですが、国内での運用利回りが低下するに伴い、一国の経済成長に賭けるのも危険と考えられるようになりました。そこで、投資資金は、収益率の高い海外市場へと分散範囲を拡大していきました。

その場合、エマージング市場と呼ばれる新興国への投資も含まれますが、その投資資金に対してエマージング諸国の市場規模が小さいため、投資資金の出入りにより国の経済そのものへ多大な影響を与えるという事態も巻き起こすことになったのです。

更には、グローバル化が進み世界景気の同時化が進んでくると、更なる分散投資を模索し、オルタナティブズという代替投資も普及してきました。その代表的なものとしてヘッジ・ファンドがあり、その中の、ジョージ・ソロスに代表されるグローバル・マクロファンドといわれるファンドが、大量の資金とレバレッジを効かせることで、マーケットを席巻する事態も引き起こされているのです。

世界的な運用競争の時代へ

こうした大きな変動がマーケットにもたらされている中で、グローバル化が進展している現在にあっては、資産運用の巧拙が国の繁栄、いや個人そのものの繁栄に大きく寄与する時代となってきました。誰もが世界運用競争の大海に放り出されてしまったのです。その運用競争に勝ち抜くには、抜け目なく自己の資産を安全・高利回りに運用することが必要になったのです。

個人も、自国の繁栄にのみに寄りかかっていればよい時代は終わったのです。自己の資産を、自己責任で、自己の知識をもって運用していかなければならない時代となったのです。

では、個人が自己責任で、経済的に自立していかなければならない21世紀はどのような時代になるのでしょうか。

次回は、本題である21世紀経済のフレームワークを考えていきたいと思います。

過去のコラム
第18回:21世紀経済のフレームワーク?
第17回:21世紀経済のフレームワーク?
第16回:21世紀経済のフレームワーク?
第15回:資産運用のテクニック?
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